Eurovision 2014 アルメニア代表Aram MP3 の Not Alone 和訳・歌詞解釈と考察

Eurovision 2014 グランドファイナル4位という高成績を残した
アルメニア代表Aram MP3
Not Alone


極めてシンプルな歌詞ながら
とても奥深い内容で
聞く人によって歌詞の内容が自在変化する名曲


直訳で和訳を置いておくので
ぜひ、自分なりの解釈を持ってほしい一曲です
グランドファイナルパフォーマンス


歌詞
みんな一人ぼっち、一人ぼっちなんだ
誰も頼りにしてはくれない
この世界は、生きるには寒すぎるって思ったろ
だから、キミは新しい世界を作り出した

泣くな、泣くな小鳥よ
キミが傷つき、叫んでいたとしても
今に目が覚める
これはただの夢さ
なぜ夢は人を叫ばせるのだろうか

キミは一人じゃない

もし一つのキスで済むのならば
種が全て樹木になり
そよ風から強風が生まれ
あらゆる扉に鍵も無く入れるようになるだろう

もし一つのキスで済むのならば
種が全て樹木になり
そよ風から強風が生まれるだろう
もし一つのキスですべてが解決するのなら

キミは一人じゃない
キミは独りじゃないんだ


歌詞解釈と解説

とても独特で、不思議な歌詞

とにかく
受け取り手の感性に、歌詞の意味合いが大きく左右される曲と言えるだろう
本当に少ないフレーズで、聞き手に色んな想像をさせるような楽曲になっている

それだけに、直訳の和訳を置いておくだけ
私の解説を入れない方がいい曲ではある

とはいえ、ポンとこの和訳があっても
やっぱり「どうしてこういう訳にしてあるのか」とか
そういうところを説明する必要があるし
それをするということは解説が必要と言うことでもあるので

ここでは私の解釈を載せておく

まず、この曲で伝えたいこととは
何かイヤな事があって人生に絶望したんだね
でも夢の中に逃げ込んだって、悪夢からは逃れられないんだよ
ボクらが一緒にいてあげる
キミは「人はみんな一人だ」って思ってるかもしれないけど
キミは一人じゃないんだよ

と言うメッセージを
ドラマティックな展開と共に伝えるロックバラードになっている
ダブステップも入ってるけど

歌詞の流れとしては
『キミ』から見た世界のあり方を
語り部(歌手)が見抜いているシーンから始まる

『キミ』にどんなことがあったのかは不明だが
『キミ』は酷く孤独感を味わっている状態であることが分かる

それは、MVのように
恋人とケンカ別れをしたからだ、というように取ってもいいし
あるいは、聞き手が自分の人生に重ねて解釈してもいい

みんな一人ぼっちで生きてるんだ、の後には
No shoulder wants you to lean on,
というフレーズが入ってくる

この訳なんだけど
shoulder to lean on
で、困ったとき頼りになる人、という意味合いがある
寄り添いたくなるぐらい頼りがいのある肩
と考えたら分かりやすいか
だけど『キミ』の肩に寄り添いたいと言っている人は誰もいないわけで
イコール『キミ』は疎外されている(と感じている)ということになる

疎外されていると感じている『キミ』は
この世界はみんな自分に冷たい
=生きるには寒すぎる
と思っている

なので、
And you've made up
A whole new world
『キミ』は世界を作り変えた

普通に考えて、世界を作り変えるなんてことはできないが
自分の脳内ではそれが可能である
自分の好きなように現実逃避する場を作ることができる

だけど
その現実逃避の方法というのが
続く歌詞の中でそのヒントが描かれているが
今まさに自分に降りかかっている不幸や
疎外感を覚えるような現状は
全て悪夢であり、現実ではないのだ
という方法

続く歌詞
キミが傷つき、叫んでいたとしても、今に目が覚める
これはただの夢さ
なぜ夢は人を叫ばせるのだろうか

ここで重要なのは、語り部が「これはただの夢だから、いつか覚めるよ」
今起こっている悪いことは、いつか終わるよ
と慰めているということ

『キミ』が作り変えたのは
自分に都合のいい世界への逃避ではなく
辛い現状を『夢』である、ということにしているということ
だから、語り部は「いつか終わるよ」と優しく語りかけているわけだ

そして、最後に
キミは独りじゃない
と優しく言う

謎のサビ
ダブステップが入って一気に転調する楽曲
それまでの部分は、まだ理解しやすい歌詞になっているが
そこからの歌詞は、初見では意味が分かりにくい
ただ、サビ前までの歌詞の意味が分かっていれば
サビの意味も分かりやすい(気づきやすい)だろうと思う

What if it's all in one kiss
もし一つのキスで済むのならば
That turns all seeds into trees
種が全て樹木になり
The strongest wind into breeze
そよ風から強風が生まれ
Enter all doors without keys
あらゆる扉に鍵も無く入れるようになるだろう

もし一つのキスで済むのならば
と、直訳してるが
もしたった一つのキスさえあれば
と意訳してもいいかもしれない

キス一つさえあれば、全部が変わる
種やそよ風のように弱々しい自分(『キミ』)だって
大木にも突風にもなろう
閉ざした心(鍵のかかった扉)を開くことだってできるはず

疎外されている理由が、ここで暗に示されている
いじめられる側であるからとか
自分に自信がない、勇気を持てないからとか
人とのコミュニケーションが苦手だからだとか
色んな解釈ができる
それこそ、先に言ったように
読み手の人生経験によって意味合いが変わってくる部分でもある

そして、ラストで再び語り部は

You're not alone
キミは一人じゃない
You're not alone
キミは独りじゃないんだ

まるで自分にも言い聞かせるように
繰り返し、人は決して独りではないということをささやく


という内容になっていると
私は解釈しました

MVの映像と合わせて考えると
意味がかなり固定されてしまうけど
(喧嘩別れした後の歌)
それはそれでとてもしっくりくる

特に、キスで一つ全てを解決できるはず、と言っているあたり
ケンカ別れした事を後悔して、仲直りがしたいという意味で受け取ることもできるわけだし

とはいえ、歌詞の中では
MVの男女関係のような描写はキス以外ない

また、キスに関しても
人を強くさせるのは
人を孤独に感じさせないのは
やはり愛あればこそ

というように解釈することもできるのではないだろうか


楽曲考察
楽曲構成は
ピアノソロから始まるバラード

ドラムとストリングスが参加し
オーケストラ色強くなる

ダブステップが参加してのサビ
もっとも力強い部分

ピアノバラード

という構成になっている

疎外されているように感じている『キミ』の心情と
語り部に励まされて、変化していく心情
それが丁寧に描かれる進行

これは、サビの歌詞
種が大木に
そよ風が強風に
の部分ともリンクしていて
キス(愛)によって人はこれだけ力強くなれるんだ
ということを表しているように思える

また、ダウステップも上手く効いていて
もしオーケストラ色のままサビに突入していたなら
普通に力強くなるだけで終わっていたところを
ダブステップによって、狂気にも似た荒々しさが生まれている

愛によって人がどのように変わるのか
そして、変わった結果
ラストでどうなったのか
それを暗示させるような作りになっているようだ


余談
Eurovision 2014 において
グランドファイナルで4位を獲得したこの楽曲
当時は、イントロのカッコよさも相まって
サビはそのままオーケストラだけでやってほしかった
ダブステップとか流行りの音楽を取り入れて余計なことしないで欲しかった
と思っていたが

2014年の楽曲の中でもトップクラスに印象に残っているし
今回のように歌詞を読み込まずとも
今ではダブステ含めてこの曲だな、と思えるようになっている

というか普通にかっこいい(;^ω^)

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公式歌詞
http://www.eurovision.tv/event/lyrics?song=31213

Eurovision 公式HP
http://www.eurovision.tv/page/timeline

YouTube公式チャンネル
https://www.youtube.com/user/eurovision/featured

Wikipedia
http://en.wikipedia.org/wiki/Eurovision_Song_Contest_2015


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