Eurovision 2017 ハンガリー代表 Joci Pápai の Origo 和訳・歌詞解釈と考察

肌の色も瞳の色も関係ないと、お前は言ったじゃないか 
4歳の頃、神が与え給うたギターに 俺の千の涙が流れ落ちる
 
2012年より、毎年の代表者を国内予選大会で決めているハンガリーは
2017年も、ハンガリーの公共放送局 MTVA 主催の A Dal を開催しました
英直訳で「The Song」と題されるこの番組は、開催6年目を迎えるのですが
2017年は、1月14日から2月18日にかけて、全6回放送で行われ
合計で30組の出場者がウクライナ行きをかけて歌を競い合ったのだそうです

さて、そうして、Eurovision 2017の代表者に決まったのは
ロマ系ハンガリー人である、シンガーソングライター Joci Pápai でした
ロマ人とは、特定の国籍を持たない、いわゆる移動型民族と呼ばれる人の一つで
そのルーツは、インド北部地域にあるとされている民族なのだそうですが
彼は、ハンガリー代表としては、ロマ族のルーツを持った初めての歌手でもあるそうです

そんな Joci Pápai が歌う『Orig』は
民族音楽とヒップホップを融合させたような、独特な世界観を持っていますが
その内容は、ある意味でラッパー、シンガーソングライターならではの歌詞で
凄絶に何かを『訴えようとする』歌唱と相まって、目を見張るものがあります

言っていることは理解できないのに、彼の苦しみだけは伝わってくる歌唱
彼の伝えたい言葉を、私は受け取りたいと思うので、歌詞を読み込んでいこうと思います

もくじ
歌詞和訳『Origo (起源)』
歌詞の内容について
 - ロマ族とは
 - 曲の内容を要約すると
歌詞解釈と解説
 - Verse1
 - Verse2
 - Rap part
 - 「武器」の正体とは?
 - 神様の正体とは?
 - 2年越しに分かった神様の本当の正体
 - Chorus
MV考察

公式ミュージックビデオ


Eurovision 2017 グランドファイナル


国内予選大会 A Dal 2017 決勝

歌詞和訳『Origo (起源)』
Verse1
Be kell csuknod a szemed
お前は目を閉じなければならない
Úgy láthatsz meg engemet
オレの(本当の"¹")姿を見たいなら
Hogy meg hódítsad a szívem
オレの心を支配したいのなら
Ismerned kell lelkemet
オレの魂を知らねばならん

Ha nem kellek hadd menjek
オレが必要ないのなら、オレの事は放っておいてくれ
Hisz csavargónak születtem
オレは放浪するために生まれてきたんだ
Kínlódtam már eleget
オレはもう十分苦しんだ
De az isten lát engem, lát engem
だが神はオレを見ている、彼はオレを見ている

Chorus
Jálomá lommá, tédini náná
Jálomá lommá lomálommá
Jálomá lommá, tédini nánáná
Jálomá lommá lomálom málom

Verse2
Mért hazudtad azt nekem
なぜオレにウソをついたんだ
Hogy nem számít a színem
オマエは色なんて関係ないと言ったじゃないか
Tudtad barna a szemem
オレの目が茶色だって知ってるだろう
Sosem változik bennem
これは生涯変えることが出来ないんだ

Nem kérek már belőled
オレの人生にオマエなんていらない
Menj el innen hagyj engem
ここから出て行け、放っておいてくれ
Ne is lássalak téged
オレはオマエを見たくもない
Átkozott légy örökre, örökre
呪われるがいい永劫に、永劫に

Chorus
Jálomá lommá, jálomá lommá
Jálomá lommá lomalom
Jálomá lommá, jálomá nédinná
Jálomá lommá, lomálom

Rap part
Engem 4 évesen megszólított az Isten
4歳の頃、神はオレに話しかけ賜うた
Egy igazi fegyvert adott a kezembe
彼はオレに本物の武器を渡し給うた
Tudtam, csak ő vigyázhat rám
オレは知ったんだ、それが唯一オレを守ってくれるものだと
Többet gyakoroltam vele mint, egy szamuráj
オレは修練を積んだ、侍のように
Benne bízhatok, mindig az igazat mondja
オレは彼を信用している、彼はいつも真実を教えてくれる
Vele sírhatok, de az utat mutatja
オレは彼と共に涙を流せる、そして彼は進むべき道を示してくれる
Ez egy olyan szövetség ami marad örökké
これは永久(とわ)に続く関係
Fel nem áldozható, ő a legfőbb kincsem
オレはそれを犠牲に出来ない、それはオレにとって最も大切な宝だ

Sejtelmes erők laknak a gyerekbe
幼い頃、オレは不思議な力と共にあった
Félnek tőle, látszik a szemekben
誰もがその力を恐れていた、彼らの眼を見れば分かる
A húrjaim támadnak, sírnak a testekbe
オレの弦は触れている、体と共に泣いている
Hiába is véded ki, méreg a hangszerbe
オマエは無意味に身を守うろとする、楽器に毒があるとでも思いながら

Nagy tömegeket itattam át vele
オレは群衆をオレの音楽で飲み込む
Hallod a dallamom, már tudod a nevemet!
オマエはオレのメロディーが聞こえるだろう、オレの名前を知っただろう
Hosszú az út, sebek a hátamon
道のりは長い、オレは悲しみを背負い
Ezrek könnyei folynak a gitáromon!
千の涙がオレのギターの上を流れ落ちる

Chorus
Jálomá lommá, jálomá lommá
Jálomá lommá lomalom
Jálomá lommá, jálomá nédinná
Jálomá lommá, lomálom

※サビの歌詞はロマ族の言語で歌われていますが
 意味自体はないものであるとされています

歌詞参照元
https://genius.com/Joci-papai-origo-lyrics

歌詞の内容について
この曲のタイトルからも察することができると思いますし
歌詞の和訳を読んでも、感の良い方ならピンとくるかとは思いますが
この曲は、歌っている Joci Pápai 自身の人生そのものを投影した楽曲です
タイトルの『Origo』とは、英直訳で「Origin」、つまり起源、ルーツを意味しており
ヨツィのルーツや、彼の人格や経歴を構成するに至った出来事が描かれた曲です

また、冒頭でも書いたように、ヨツィ・パパイはロマ系ハンガリー人であり
そのルーツゆえに、迫害、差別されていることがあるようで
そのことに対するやるせなさや憤りなどの複雑な感情を
まるで、ぶつけるように書き綴っている曲でもあります
その為、歌詞の内容を理解すること以上に
ロマ族とはどういう人種であるのか、そのことを理解する必要があるかと思います

ロマ族とは
正直に言いますと、ここで私の中途半端な知識を基にした説明を見るよりも
しっかりと詳しく説明しているサイトに行った方が、誤解がないかとは思います

なので、いくつかのサイトを見比べて、個人的に一番分かりやすいと思ったところ
文章を読むのが尋常じゃなく苦手な私でもスラスラ読めたサイトをご紹介しておきます
世界雑学ノート ロマ人(ロマ族) ジプシーと軽蔑される人々の生活・歴史・特徴
https://world-note.com/romani-people/

サイトに飛ぶのが億劫だという人の為に
ロマ族は、最初に書いたようにインド北部地域にルーツを持ち
土地から土地、国から国へと、住む場所を変えてきた民族です
その特徴から、どこの国に行っても馴染むことができず、差別され
仕事が持てないために犯罪をし、その為に、また迫害されたりと
国によっては酷い差別を受けているのだそうです

その一方で、ロマ族は音楽的に優れた民族であるともいわれ
スペインのフラメンコは、ロマ族の影響によるものだと言われているそうですし
リストの『ハンガリー狂詩曲』など、クラシック音楽にも影響を与えているのだそうです

曲の内容を要約すると
この曲は、先にも書いたように、ヨツィの自伝的な曲です
ラップパートまでの流れは
おそらく、ヨツィが若かりし頃の物語で
かつて、ルーツや、目の色、肌の色など関係ない、と言ってくれた友人がいたけれど
その友人に裏切られ、絶望の淵に立たされて、全てを恨み呪う、と言う流れです

その後、サビのロマ語の歌詞を経て、ラップパートが始まりますが
ラップパートでの流れは
ヨツィが4歳の頃、彼は神様から施しを受け、楽器と言う武器を渡してもらう
そして、楽器を持って修練を積み、音楽と共に生きようとする姿が描かれています

Eurovision公式サイトのプロファイルでも
4歳の頃にギターを手に持って以来、音楽をやめなかった、とあるので
http://www.eurovision.tv/page/history/year/participant-profile/?song=34823
上記の流れで間違いないでしょう

それでは、細かく歌詞の内容を読み解いていきましょう

歌詞解釈と解説
Verse1
「Be kell (しなければならない) csuknod (閉じる) a szemed (キミは目を)」
「Úgy láthatsz (キミは見える) meg engemet (オレが)」
から始まる Verse1 の歌詞は、ヨツィが受けた差別に対する憤りが描かれています

見るからにエキゾチックな容姿をしているところで判断をするのではなく
目を閉じて、性格や人となり、自分の心の形で判断して欲しい、と訴える歌詞ですが
そこに込められた想いと言うのは、生易しいものではなく
同じ人間として扱ってほしい、という切実な想いが込められている様です

続く歌詞を見てみましょう
「Hogy meg hódítsad (それを支配する) a szívem (オレの心を)」
「Ismerned kell (知る必要がある) lelkemet (オレの魂)」、と書かれてあるので
自分を差別をしてくる相手、心を支配しようとしてくる相手に対して
「容姿やルーツで差別をしないで欲しい」
「目を閉じ、心の中身を知ってくれれば、同じ人間だと分かるだろう」
と、訴えかけている歌詞であることが見えてきます

また、単に「差別をしないで欲しい」と書くのではなく
「オレを虐げようというのなら、まずオレの心を知って欲しい」と書いている辺り
もう差別を受けること自体は覚悟の上である、と言うことも見えてくるので
日常的に差別を受けていることが分かる内容でもあると思います

そして、差別に対して、ヨツィは「しょうがない」と思うことはありません
「Ha nem kellek (必要ないというのなら) hadd menjek (オレを放っておいてくれ)」
「Kínlódtam már eleget (オレは十分 苦しんだ)」
この歌詞から、ヨツィは差別や偏見に対して、我慢ならないと叫んでいることが分かります

しかし、それではなぜ差別を受けているのかと言うと
続く歌詞は、「Hisz csavargónak (彷徨うため) születtem (生まれた)」と書かれているので
他でもなく、ロマ系ハンガリー人であるヨツィによる作詞作曲の歌であることから
この歌詞が、移動型民族であるロマ人を指しているということが分かります
これらの事から、Verse1 の内容は、ロマ族をルーツに持つことから差別を受け
それに対する憤りが描かれていることが見えてくるのです

ちなみに、「Úgy láthatsz meg engemet (オレの(本当の)姿を見たいなら)」
(本当の)の部分は、本来歌詞に存在していない部分ではありますが
日本語的に、ニュアンスが伝わりやすいかと思って付け足した、意訳に近い言葉です
ただ、全体を基本的に直訳で書いているので、この部分は消すかもしれません

Verse2
Verse1 の内容は、最初から敵意や悪意を持って近づいてくる相手に対し
もうやめてくれ、うんざりなんだ、と心で叫ぶ内容でしたが
こちらは、友好的だった思われた人物に裏切られる内容です

「Mért (なぜ) hazudtad (ウソをついた) azt nekem (オレに)」
「Hogy nem (ではない) számít (問題) a színem (オレの色)」
と言うことから、肌の色は関係ないと言ってくれたのに
それが嘘であったということが分かったところから始まります
肌の色だけでなく、続く歌詞で
「Tudtad (知ってるはず) barna (茶色) a szemem(オレの目)」
とも歌っていることから
同じロマ人であれば、おそらく肌や目の色で差別はしないでしょうから
ここでヨツィが会話をしている相手は、ヨツィとは別の人種であることがうかがえます

歌詞を読んだだけでは、「友人」に裏切られた、と言う内容でしか読み取れませんが
公式MVでは、この辺りの事も触れているのか、白人女性が登場するということ
また、ヨツィはインタビューで、一部はラブソングでもあるとも答えていることから
ロマ人ではない女性との恋愛で、人種の壁によって振られてしまう
と言う内容でもあるようです

そして、裏切られたヨツィは絶望の底に落とされたあまり
友人、あるいは恋人を拒絶し、相手を呪ってしまいます

Rap part
3分間と言う Eurovision 既定の長さに収める為
ヨツィはラップパートを設けて、そこに言いたいことを全て詰め込みました
ラップパートの内容は、Verse1&2 の内容からさらに遡り
ヨツィが4歳の頃の物語が展開されます

まず、ヨツィが4歳の頃
彼の前に「Isten (神様)」が現れて、「fegyvert (武器)」を渡してくれます
その武器は、「Tudtam (知っている), csak ő (唯一) vigyázhat (守る) rám (オレを)」
ヨツィの身を守ってくれる、ただ唯一の存在でもあるようです
ヨツィはこの「武器」を手にすると、「egy szamuráj (侍の様に)」修練を積み
そして、自分の身を守る術(すべ)を身に着けていきます

「武器」の正体とは?
ラップ中盤、幼い頃からヨツィには「不思議な力」があったこと言います
この「不思議な力」とは、ヨツィの「音楽の才能」の事を指しているのでしょう
「Félnek tőle (彼らは恐れる), látszik (眼に) a szemekben (現れる)」
「Hiába (虚栄で) is véded ki (オマエは守る), méreg (毒だから) a hangszerbe (楽器が)」
これらの歌詞から、ヨツィには音楽や楽器の才能があり
それゆえに、ヨツィは人々に畏れられることもあった様ですし
そうした人々は時として、自らの虚栄心を守るために、ヨツィを妬んでもいた様です

歌詞の最後では、「Nagy tömegeket (群衆を) itattam (飲み込む) át vele (それで)」
周囲の人間を自分の音楽によって飲み込もうとしている姿が描かれています
広く自分の存在を知らしめ、認めてもらおうとしているのです
自分の名前が広く知られるようになれば、有名な音楽家になることができれば
あるいは差別も偏見も弱まるでしょうし、ギターを涙で濡らすこともなくなるかもしれません

このことから、音楽こそヨツィを差別や偏見から身を守るための「武器」でもあり
「Tudtam (知っている), csak ő (唯一) vigyázhat (守る) rám (オレを)」と、歌っているのです
そう考えると、歌詞の最後で出てくる「ギター」こそが
「神様が与え給うた」、ヨツィの「武器」なのではないでしょうか

ただ、人々がヨツィの音楽を知ること、ヨツィの名前を知るまでの道のりは長く
これまで受けてきた差別による悲しみを背負い
幾百の涙でギターを濡らしながら、その長い道を進んでいくしかないようでもありますが

ちなみに、公式プロファイルによると、4歳の頃から楽器を手放さず
音楽をやめないで、プロの歌手になることができた、とありますし
公式MVの中でも、小さな少年がガムシャラにギターをかき鳴らすシーンがあるので
「武器」=「ギター」で間違いがないのだと思われます

神様の正体とは?
ラップパートの冒頭で、4歳のヨツィの目の前に、神様が現れます
ただし、これは宗教的な意味合いでの「神様」ではない、と考えています

「神様」とは、ヨツィにギターを授け、そして音楽の道を指示した人物でもあります
彼が進んできた道は、音楽の力によって、差別や偏見と闘う道であり
ともすれば、差別と偏見は音楽の力の前には無力である、と言うヨツィの考えは
元をただせば、そう教えてくれた「神様」であることが分かります

また、ヨツィから「神様」への信頼は絶大なもので
彼との関係は永遠に続くものであり、その関係は何よりの宝物であると歌います

これらの事から、ヨツィにとっての音楽の「恩師」
あるいは、ヨツィに音楽の道を志させた「人生の先輩・先生」ではないかと考えられます

2年越しに分かった神様の本当の正体
こちらをご参照
http://sheilabirlings.blog33.fc2.com/blog-entry-6386.html

Chorus
サビの歌詞については、和訳の部分でも書いたように
ヨツィのルーツであるロマ族の言語、「ロマ語」で歌われています
ただし、その内容は、ヨーデルの「ヨロレイヒー」や
沖縄の民謡などで聞く「イーヤーサーサー」と同じく
一種の掛け声のようなものであり、意味は存在しないと言われています
つまり、ロマ族の伝統的な「掛け声」である、と言うことです

MV考察

各スクリーンショットは動画内からのモノです

登場人物は4人
・大人のJoci

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・4歳の頃のJoci
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・目隠しをした女性
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目隠しをした女性と同一人物と思われる女性
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・踊り子
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Joci が登場するシーンとその意味
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ヨツィが登場するのは、黒一色の背景シーンと、踊り子がいるシーン(窓際)
そして、目隠し女性がJoci の胸に触れているシーンの3つです

ヨツィが登場するシーンは、一部を除いてほぼ全てが黒一色で統一されていますし
黒くない世界に関しても、とても現実とは思えないような背景です
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基本的に、ヨツィは画面右側から、画面左側を見るような構図で歌い続けているのです

画面右は未来を象徴としており、画面左は過去を象徴としている、と言うのが
絵画や舞台演劇の構図を参考にした、このブログでの基本的な考え方です
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その上で、ヨツィの進行方向は、MVにおいて基本的に左に向かっています
なので、ヨツィが登場するシーンは、自分の過去を振り返っているシーンである
と言うことが読み取れます

また、画面が基本的に黒一色であることに関して
あるいは、背景が存在しない世界で歌っているということについては
歌い手の心の中身を表現している、と考えられます
ちょうど、目隠しの女性が登場するシーンの中で、分かりやすい部分があるので
次の項目で詳しく説明していきましょう

目隠し女性について
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目隠し女性は、Verse2 でヨツィに対して
「眼の色も肌の色も関係ない」、と言ってくれた人物です
ヨツィは歌詞の冒頭で(敵対する人物に対する言葉ではあるものの)
「Be kell csuknod a szemed (お前は目を閉じなければならない)」
「Úgy láthatsz meg engemet (オレの(本当の)姿を見たいなら)」
と歌っているので、見た目ではなくハートで接することを望んでいました

そんなヨツィに対して、この女性は目隠しをした状態で
ヨツィの胸に手を当てる、つまり、彼の心に触れて、ヨツィを「見」ます
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この時、目隠しの女性にはヨツィの周囲の荒廃とした部屋が見えていません
彼女に見えているのは、瞼の裏に浮かび上がるヨツィの姿です
その状態で、ヨツィと接するということは、ヨツィの見た目ではなく
彼の内面と対話していることになると思います
なので黒背景にヨツィの姿のみが映るシーンは
ヨツィの心の内面を表している、と言うことが分かるかと思います

整理すると、黒一色背景のシーンは、ヨツィの心の中であり
かつ、現在、目隠し女性が頭の中で見ているヨツィの姿でもあり
ヨツィが語っているこの物語の内容だと考えられます

ちなみに、黒背景の時の目隠し女性は正面を向いているので
Joci の心に触れて、彼と対面していることを暗示していることも分かります

目隠しの女性の素顔について
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目隠しの女性が、目隠しを外した姿は
ブロンドヘアーに、白い肌、そして青い瞳をしています
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また、目隠しの女性は写真を捨てる場面があります
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構図的に見て、写真を捨てる意味はとして考えられることは
画面右(未来)から左(過去)へ向けて写真を捨てていることから
・Joci がロマ人であることから、それまでの交友関係を捨てようとしている
・写真を選別している(?)ことから、自分のルーツを隠そうとしている(?)
などが考えられるかと思います
特に、前者の解釈が一番しっくりくると思うので、ここでは前者としてみます

このことから、先にも書いたように、この女性こそが
Verse2 でヨツィに「肌も瞳の色も関係ないよ」と言ってくれた人物であり
にもかかわらず、それを理由にヨツィを裏切った女性であるということが分かります
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彼女は最終的に、心でヨツィを見るのではなく
自分の瞳に映るヨツィの見てくれで判断して裏切ったということなのでしょう

また、女性が登場するシーンの衣装を見ると
目隠しの女性と写真を捨ててる女性の服装が同じなので、イコールであると分かります
ただし、「目隠し女性≒白背景の女性」だとも思います
あなたが思っているあなた自身と
あなたの親が知ってるあなたと
あなたの友人が知ってるあなた
この3つは、似てるようでいて、全て違うとも言えます
他人は自分の心を映す鏡とも言いますし
白背景の女性はギターを持ってる場面もあるので
Joci から見た、目隠しの女性の内面の可能性も捨てきれません

少年の意味
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少年に関しては、言わずもがな、ヨツィが4歳の頃の姿を暗示しています
少年が登場するのもまた、黒背景の中のみであることから
ヨツィの心の一つでもあることが分かります

しかし、少年の意味は「ヨツィの幼少期を表現する」と言うだけではありません
少年は最初、ギターではなくテディベアを抱いていたのですが
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途中でテディベアを捨ててしまいます
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テディベアは、海外(特にアメリカ)だと
例えば、殺人現場にテディベアを置くことで、子供が殺されたことを暗示できるように
基本的に子供を象徴とするアイテムとして使われることが多いです
このMVにおいては、少年ヨツィがテディベアを捨てて、ギターをかき鳴らす頃から
人生の早い段階から、子供でい続けることをやめざるを得なくなり
ギターをかき鳴らして、自分の身を守る必要があったことが読み取れます

ダンサーについて
謎です


その他
国内予選決勝を見たときからずっと好き
何より歌唱のパワーに圧倒された

何かを訴えようとしている
それも、生半可な気持ちではなく
強く、吐露するように、吐き捨てるように
想いを伝えようとしている
言いたいことを叫ぼうとしている
そんな歌唱に心打たれた

今回歌詞を読んでみて、合点がいった
伝えたいメッセージに
凄絶さがあったからこそのボーカルパフォーマンスだったのだと
こういうところが歌の持つ力なんだろうな


>>次
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<<前
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もくじ
http://sheilabirlings.blog33.fc2.com/blog-entry-4487.html

Eurovision図鑑
http://sheilabirlings.blog33.fc2.com/blog-entry-3965.html

Eurovision 公式HP
http://www.eurovision.tv/tag/expand/2017

YouTube公式チャンネル
https://www.youtube.com/user/eurovision/featured

Wikipedia
https://en.wikipedia.org/wiki/Eurovision_Song_Contest_2017
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