Eurovision 2018 ベラルーシ代表 Alekseev の Forever 和訳・歌詞解釈と考察

君を永遠にボクのモノにしたい 
君が永遠にボクのモノにならないとしても 

ベラルーシのESC国内予選大会を優勝したのは
ウクライナ版The Voice にも出場したことのある若手歌手
心優しき光の騎士 Alekseev でした
彼が歌う楽曲『Forever』は、数回の変更を重ねられた経緯があり
国内予選大会時とMVとで曲の雰囲気が変わっています
が、歌詞の内容には変更が加えられていません

そして、歌詞の内容については、かなり難解であり
読み手の解釈の仕方によって内容が変わってくる歌詞になっています
それでは、今回はその曲を読み込んでいき、内容を理解していきましょう
ただし、(いつもそうですが)あくまで私の解釈であるという事を念頭に置いておくように

もくじ
歌詞和訳『Forever』
歌詞解釈と解説
 - Verse1
 - Chorus
 - Verse2
 - Bridge
 - ラストのChorus
歌詞の中の不可解な点
考えられる解釈
別の解釈
MV考察

公式MV


国内予選大会決勝


  
歌詞和訳『Forever』
Verse 1
It must be something that we call love
ボクらが愛と呼ぶものなんだろう
Wherever I go I'm coming back
どこに行こうとボクは戻ってくる
And time cannot knock me off my track
そして時間は僕の足跡を消すことはできないだろう
This resolution is final
この決意は最後
It must be something that we call love
ボクらが愛と呼ぶものなんだろう
It's when you're craving to say her name
彼女の名前を切実に呼ぶとき
And my reality seems to break apart
そしてボクの日常が壊れる
With her arrival
彼女の到着と共に

Chorus
No need to worry, rain falling down
心配することはない、雨が降る
It's our happiest story and there's no one around
これはボクらの幸せな物語、他には誰もいない
We will go for it and I know you'll be mine forever
ボクらは突き進む、そしてキミは永遠にボクのモノだって分かってる
Windows wide open, flying so high
窓が大きく開く、空高く飛ぼう
Both of us roaming through magnificent sky
二人で素晴らしい空を揺蕩う
Rain keeps on falling and I know you'll be mine forever
雨は降り続け、そしてキミは永遠にボクのモノになるって分かってる

Verse 2
It must be something that we call dream
ボクらが夢と呼ぶものなんだろう
When all you told me I know by heart
キミの話を全てボクは心から理解しているよ
The type of beauty I call supreme
この手の美しさをボクは至高と呼ぶ
And how it's driving me crazy
そしてボクを夢中にさせるんだ

Chorus
No need to worry, rain falling down
心配することはない、雨が降る
It's our happiest story and there's no one around
これはボクらの幸せな物語、他には誰もいない
We will go for it and I know you'll be mine forever
ボクらは突き進む、そしてキミは永遠にボクのモノだって分かってる
Windows wide open, flying so high
窓が大きく開く、空高く飛ぼう
Both of us roaming through magnificent sky
二人で素晴らしい空を揺蕩う
Rain keeps on falling and I know you'll be mine forever
雨は降り続け、そしてキミは永遠にボクのモノになるって分かってる

Bridge
You'll always sing me something new
キミはいつも新しいことを歌ってくれる
I will always follow
ボクはいつも追い続けるよ
When I first saw you here I knew
初めてキミを見たときボクは知ってた
That I was blind before you
キミよりも先に夢中になったって

Chorus
No need to worry, rain falling down
心配することはない、雨が降る
It's our happiest story and there's no one around
これはボクらの幸せな物語、他には誰もいない
We will go for it and I know you'll be mine forever
ボクらは突き進む、そしてキミは永遠にボクのモノだって分かってる
Windows wide open, flying so high
窓が大きく開く、空高く飛ぼう
Both of us roaming through magnificent sky
二人で素晴らしい空を揺蕩う
Rain keeps on falling and I know you'll be mine forever
雨は降り続け、そしてキミは永遠にボクのモノになるって分かってる

歌詞参照元
https://eurovision.tv/participant/alekseev
https://genius.com/Alekseev-forever-lyrics


  
歌詞解釈と解説
私が難しく考えすぎているのか分かりませんが
この曲は2018年Eurovision 出場者の曲の中でも
イスラエルのToyデンマークのHigher Ground ほどではないにせよ
非常に難解な歌詞になっていると思います
初めてこの曲を聞いた時、駆け落ちでもしている歌なのだろうか、と思っていました
悲壮感漂う楽曲や、切なさに身を焦がしているかのような歌唱を聞くと
少なくとも、ハッピーな曲ではないのだろうと思っていたので
ただ、ちゃんと歌詞の内容を読んでみると、そうではないことが分かりました

簡単に歌詞の内容を要約すると
決して成就することのない恋に苦しんでいる歌、という事です
一見すると、主人公が恋人と幸せな思い出を作っている歌詞のようにも見えますが
まず前提として、主人公は想い人と結ばれているわけではないです
『Forever (永遠)』というタイトルではありますが
I know you'll be mine forever」とは
これから主人公の想い人が、主人公にとっての永遠の所有物になる
つまり、逆に言えば、まだ主人公に惚れているわけではないのです

それでは、まずは一度、歌詞の内容を改めて見て、情報を整理してみましょう
  
Verse1
まず、主人公は『愛』のなんたるかを知りませんでした
愛とはどういう感情なのか、人を愛するとはどういうことなのか
感情がないわけではなく、彼にとって初めて感じるものだったからです
It must be something that we call love (それは、ボクらが愛と呼ぶものなんだろう)
では、何に対して「It (それは)」と呼んでいるのかというと
It's when you're craving to say her name
「Her (彼女)」にそばにいて欲しいと願う時、彼女の名前を呼ぶときに
主人公の胸の中で渦巻く感情です

主人公は、『彼女』に対して並々ならぬ想いを寄せています
my reality seems to break apart, with her arrival
それは、彼女がそばにいることで、主人公の平穏な生活が壊れるほどです
この、平穏が壊れてしまうほどの衝撃
例えば彼女がいることで動揺してしまう感情
それこそが、みんなが『愛』と呼んでいるものなのだろうと、主人公は考えます
  
Chorus
自分の傍にいる『Her (彼女)』に対して、主人公は優しく語り掛けます
心配することはない、自分たち以外に人、周りに人は誰もいないのだから
そして、代わりにこれから自分たちがどうすればいいのかを語ります
ただし、それは窓から外へ飛び出して大空をたゆたうという、夢物語

ところが、それだけのことを言っておきながら、二人は恋愛関係にはありません
I know you'll be mine forever (キミはきっとボクのものになるって、分かっている)
という事は、まだ主人公のものになっていない、主人公に惚れていない、という事です
  
Verse2
ここで主人公は、『Her (彼女)』の美しさに酔いしれます
It must be something that we call dream (それは、ボクらが夢と呼ぶものなんだろう)
主人公が『夢』だと言っているのは、直前のChorus 歌詞で語った夢物語ではありません
彼女のあまりの美しさと、彼女と同じ時間を過ごしているという事実に
主人公は夢のような一時だ、と噛みしめているのです
  
Bridge
Chorus を挟んで歌う内容は、それでもやはり『Her (彼女)』への愛です
そして、唯一『Her (彼女)』のアクションが見れる部分でもあります
『Her (彼女)』の行動は、主人公に対して何か新しいことを歌っている
主人公との会話で同じようなことは繰り返さず、新しい話題を出しているという事です

また、主人公は彼女を追い続けることを宣言し
彼女が主人公に惚れるよりも先に
主人公が彼女に一目惚れをするという事を予感していた、と
彼は彼女への愛の強さを語ります
  
ラストのChorus
そして、再びサビへと繋がりますが
既に『愛』も『夢』も、どういうものであるのかが分かっている主人公は
それまでの歌唱とは違って、確かな口調で「心配する必要はない」と歌っていますし
I know you'll be mine forever (そしてキミは永遠にボクのモノだって分かってる)
主人公は『Her (彼女)』を自分に惚れさせようとします
いや、「We will go for it (ボクらは突き進む)」そうすると宣言します
なぜなら、Verse1 で言ったように
This resolution is final (この決意は最後)
そうすると決意したからです

また、Verse1 で歌ったことから変化した心境もあります
Wherever I go I'm coming back (ボクはどこへ行こうとも、ボクは戻ってくる)
Verse1で主人公はそう言いましたが、ここまでの歌詞を見てみると
I will always follow (ボクはいつも追い続けるよ)
Both of us roaming through magnificent sky (二人で壮大な空を揺蕩う)
と、とてもじゃないですが、最初にいた位置に戻っていくとは思えません
この歌詞は、「her arrival (彼女の到着)」よりも前に歌っている内容ですので
『彼女』の登場で主人公の日常が壊れ、どれだけ主人公が変わってしまったのか
それを確認することのできる仕掛けにもなっていると考えられます
  
歌詞の中の不可解な点
さて、ここまでで歌詞に何が書かれてあるのかを整理してきましたが
いくつか不可解な点があるので、それらについて考察してきます

And time cannot knock me off my track
knock me off = 倒す  track = 足跡
で、時間と共にボクの足跡が消えてしまうわけではない、と解釈しましたが
本当の所、どうなのかは私には分かりません
イディオムでそういう言い回しがあるのかと探しましたが、なかったので
あるいは、ボクが彼女の後を追うことを時間は止めることができない、とも読めます
ただし、彼女の到着前なのでそれはないでしょうけども

No need to worry, rain falling down
なぜ雨が降るから大丈夫なのか
Chorus の最後でも Rain keeps on falling と出てきますが
普通、雨が降る表現は悲しみの表現、涙の表現であることが多いです
続く歌詞が『It's our happiest story (これはボクらの幸せな物語)』なので
涙を流す彼女をなだめている表現、という解釈もできますが、
ただし、そう考えてしまうと
I know you'll be mine forever (キミは永遠にボクのモノだって分かってる)
なだめているのに、同時に彼女を惚れさせようしていることにもなってしまいます

彼女のアクション
歌詞の中で、『Her (彼女)』側の行動が出てきますが
You'll always sing me something new (キミはいつも新しいことを歌ってくれる)
この歌詞のみです

主人公の日常が壊れたのは彼女のせいではなく
彼女の到着に動揺した主人公が勝手に壊れただけで
主人公の方が彼女よりも先に一目ぼれしたことを自慢そうに言っていますが
結局、彼女が主人公に惚れたのかは明記されていませんし
上記の「新しいことを歌う」にしても、明確に主人公に向けて歌っているかは不明です

例えば、キミがボクにキスをしてくれた、ハグをしてくれた、など
直接的に主人公と接触している描写があれば、話は別ですが
この歌詞の内容では、彼女は本当に主人公と行動しているのかも怪しいです

そして、最も不可解な点は
Both of us roaming through magnificent sky (二人でこの素晴らしい空を揺蕩う)
窓を開けて、壮大な空を飛んでいると言っていますが
直後の歌詞が「Rain keeps on falling (雨は降り続け)」です
雨の降る空が「magnificent (素晴らしい)」と言えるでしょうか

  
考えられる解釈
一見すると、主人公と『Her (彼女)』は、恋愛関係にあるように見えます
しかし、実際のところ、二人はなんの繋がりも持っておらず
彼女の方から自発的に主人公に働きかけていることは何一つなありません
~~there's no one around (これはボクらの幸せな物語、他には誰もいない)
つまり、彼の周囲には彼女を含めて誰もおらず
It must be something that we call dream (ボクらが夢と呼ぶものなんだろう)
二人の幸せな時間は、全ては主人公の想像の中だけで起きているという事

Rain keeps on falling (涙が降り続ける) のは主人公の涙
『Her (彼女)』が決して自分になびかないことを知っているからこそ
現実世界では涙を流し、悲しみに暮れているが
想像の世界ではどんどん相手の事が好きになり
幸せな未来を考えてしまう、という葛藤によって苦しんでいる、という考え方

つまり、『Forever (永遠)』というタイトルは
永遠に自分のものにしたいという気持ちと
永遠に自分のものにできないという現実が交差した
二重の意味を持った歌詞なのではないか、という事です

たぶん、この解釈が一番しっくりくるとは思いますが
あくまで解釈の位置れにすぎません
  
別の解釈
誘拐/駆け落ち説
「Rain keeps on falling (いつまでも涙を流す)」彼女に対して
大丈夫だよ、と声をかけ、幸せな世界を空想する解釈
もしくは「雨によってボクらの足跡は消えるから大丈夫だよ」と
二人だけの世界に向かっている途中、という説
まあ、これはないと思いますが

もしくは
恋人は既に他界している説
現実世界に『Her (彼女)』は既に存在せず
そのため、主人公は悲しみに暮れているので、現実世界では雨が降り
しかし、想像の世界では空を高く高く飛んでいくことができる
また、既に他界しているからこそ、もう永遠に誰のものにもなりえない、という解釈
これなら、彼女の方から自発的に主人公に何かを働きかけることがない説明もできますね

他にも、片思いをしている主人公が、いつまでも自分の想いを相手に打ち明けず
想像の中だけで幸せな時を思い描いている曲とも受け取れますし
解釈の仕方によって結構歌詞の内容が変わる曲だと思うので
私の解釈にとらわれず、自分で考察してみた方がいいような気がします

  
MV考察
考察と言うほどではありませんが

まず、MV内で登場する文字のほとんどは歌詞です
特に手書きのものは全てそうだと言っていいでしょう
では、手書きじゃない部分はどうかと言うと

新聞に書かれてある内容
alekseeve5.jpg
これ、右側の
Another horror murder in Mythos Body count now up to four.
なんか連続殺人事件が起きていて、4体目の遺体が見つかったとか

んで、よくよく見てみると
この新聞1941年の新聞で
alekseeve8.jpg

日本による真珠湾攻撃の翌日上がった新聞っぽい
alekseeve7.jpg
WASHINGTON. Monday, Dec 8 (真珠湾攻撃は1941年12月8日
Attacks on Pearl Harbor, Honolulu
early yesterday by the Japanese

どこの新聞なのか調べようとしたけど、一番上の文字が読めなかった
一応、全く同じフォントを持ってるから何とか探そうと思ったけど分からない
alekseeve9.jpg


LPレコードの特定
Herb Alpert & The Tijuana Brass ‎– Goldener Trompetensound
Die 20 Grössten Erfolge

alekseeve1.jpg
参考サイト(ジャケットあり
https://www.discogs.com
参考までにこういう音楽
https://www.youtube.com/watch?v=ZZ4T2C062Bg

Stevie Wonder の Hotter Than July
alekseeve2.jpg
楽勝






白いユリの花
alekseeve4.jpg
白色のユリの花言葉は
西洋でも「純真」や「無垢」などの意味があるようですね
http://www.flowermeaning.com/lilly-flower-meaning/


以上です


国内予選大会レビュー記事
http://sheilabirlings.blog33.fc2.com/blog-entry-5629.html

Eurovision 2018 もくじ記事
http://sheilabirlings.blog33.fc2.com/blog-entry-5521.html



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