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Britain's Got Talent 2018 優勝者 Lost Voice Guy のジョーク全日本語訳

この記事はBGTシーズン12のレビュー記事を書く過程で訳した
Lost Voice Guy のオーディションからグランドファイナルでのジョークを
一つの記事にまとめつつ、和訳の精度を上げた記事です
追加と修正部分は少なめですが

Lost Voice Guy こと Lee Ridley は
脳性麻痺という重い障害により、喋ることのできないコメディアンです
彼のパフォーマンスは、スタンドアップ・コメディと言い
一般的に、ジョークや観客いじりで立て続けにジョークを飛ばす
英語圏特有のコメディ形態で、日本で言うところの漫談師に近いコメディです
本来は喋りを武器にするコメディですが、彼はiPad の機械音声を使って
本人は一切喋らない(喋れない)スタンドアップ・コメディを繰り広げました

自身のハンディキャップをネタにしたブラックジョークの面白さや
ハンディキャップをむしろ武器に、プラスの要素にしてしまう発想
機械音声を使った、機械音声ならではの面白さも天才的ですが
彼のもっとも面白いポイントは登場するたびに全く別の笑いを生み出し
尽きることのない発想力で観客を飽きさせないところにあると思います


オーディションでのパフォーマンス

パフォーマンス前
サイモン「やあ、君の名前は?」
リー「私の名前はリー、そして見ても分かるように」
「私はLost Voice Guy(声を失った男)とも呼ばれています」
サイモン「OK、それで、声を失ってどれぐらい経つんだい?」
リー「私が想定していない質問をするだろうと、私は思っていました」
「ですので、奇妙な沈黙(回答を打ち込む時間)が生まれることをご了承ください」
リー「私は声を失って37年が過ぎています」
サイモン「今年のBGTに参加しようと思ったきっかけは?」
リー「みんながこの大会に参加する理由と同じです」
「アントンデックに合うためです」

パフォーマンス開始
「紳士淑女の皆様、どうもこんにちは」
「御覧の通り、私は苦労しているスタンドアップコメディアンです」
「同時に、立ち上がること(スタンドアップ)にも苦労しています」
「正直に申しますと、私はどれほど面白いのか分かりません」
「ですので、(面白かどうかの)判断は、皆様にお任せします」
「ただ、もし皆様が障害者(のコメディ)を笑わなかったら」
『全員地獄に落ちるでしょう』

「私が二度と喋ることが出来なくなると知った時、私は声を失いました」
(驚きのあまりという意味のspeech less と、声を出せない speech less をかけている)

「私はこれまでの人生を全て、ニューカッスルで過ごしてきました」
「しかし、私はいまだにニューカッスルの訛りを習得できていません」

「皆様のお顔を拝見させていただいたところ」
「私をどこで見たのだろうか? と疑問になられている方もいらっしゃるようです」
「私が次のように喋りましたら、お気づきになられることでしょう。例えば」
『4番線に到着する電車は、12時52分に~~~』
(後半は歓声で声が聞こえないけど、たぶん、キングスクロス行きって言ってる?)

「それから、郵便局で働いていた時の」
『8番レジへどうぞ』


「今日、私は電車でここまで来ました」
「私は優先席に座るのが好きです」
「ここに到着するまであと半分という所で、別の障がい者の方が電車に乗って」
「私に席を譲るよう言ってきました」
「私は障がい者を皮肉るTシャツを着ていることを忘れておりまして」
(駐車の為だけにきましたw Tシャツ)
「私は席を譲りませんでした」
「彼が全盲者で、かつ「ろう者」だろうと知ったとではありません」
「私が最初にそこにいたのです」

「とても妙なことではありましたが」
「私がまだそこにいるという事が、彼には見えていませんでした」
「しかし、私は彼に「自分は席を譲らない」と伝えられませんでした」
「喋ることができないので」

※英国では、障がい者等の特別支援が必要な方を表現するのに
「スペシャル」という言葉を使います(私も昔そういうクラスにいたから知ってる)
最後のネタは、その前提で見る必要があります

「終わる前に、私はもう一つだけ言いたいことがあります」
「私は『障がい者』を表現するために『正しい言葉』を使おうとする動きが嫌いです」
「スペシャル・ニーズ(特別支援が必要な人)」
「スペシャル・スクール(特別支援学校)」
「スペシャル・オリンピック(パラリンピック)」
「私は自分の特別な部分が分かりません」
「それが理由で、いつもスペシャルフォースが戦争に行くのに疑問を覚えます」
(スターウォーズのフォースの力の事? 分からなくても私は笑ったがw)


セミファイナルでのパフォーマンス
Lost Voice Guy

「こんばんは、Britain's Got Talent に戻ってこれてとても光栄です」
「もし私のオーディションを見てなかったら、YouTubeに上がっていますよ」
「ただ、動画をアップした人は私をおちょくってるんだと思います」
「コメント不可(Disable)ですから」
ここ思わず吹き出してしまったwwww
YouTubeの公式動画には「この動画にはコメントできません。 」って表示されてるんだけど
英語表示では「Comments are disabled for this video.」って表示される
んで、「Disabled」はこの場合、コメント「できません」って言う意味だけど
一般的に「Disabled」単体だと「障がい者」の意味になるから
それをかけているのが、ほんと天才的だと思ったwww

「もし今夜、私が緊張気味に見えましたら、申し訳ありません」
「セミファイナルに上がれたことに感激しているのです」
「私の声を聞いたら分かっていただけるかと思います」

「この場でパフォーマンスできることはとても光栄です」
「私の両親も、今なら私の事を誇りに思ってくれていることでしょう」
「なぜなら、両親は37年も待っているのです」
「私の最初の言葉がママになるのかパパになるのかを」

「もしお疑いの方がいらっしゃるようでしたら」
「私は本当に障がい者なのです」
「そう(障がい者を)演じるのが上手いというだけではありません」
「駐車場で(障がい者スペースを)確保するためだけでもありません」

「私は幼い頃に声を失いました」
「以来、声を見つけられていません」
「椅子の後ろや洗濯機の中、あらゆる場所です」
「でも良かったことは、テレビのリモコンを見つけられたことです」
「なので、これでいつでもBritain's Got Talent をミュート(無音)にできます」
「サイモンが喋ればいつでもね」

「オーディションの時から状況があまりにも変わってしまいました」
「先日、私はラジオ番組に出演するようご招待されましたが」
「私は行く気が起きませんでした」
「なので、私のPCとメモを一緒にお送りしました」
「『再生ボタンを押して』と書いてあるメモを」

「障がい者でいると、おかしな質問をされることがあります」
「なので、私が毎日聞かれる質問に答えていきましょう」
♪「Hey! What's wrong with you♪」(おい! お前は一体どうしたんだ?)
「今のはPhats & Small (歌手)からの質問です」
「私は脳性麻痺(Cerebral palsy)という障害を持っています」
「大丈夫です、感染しませんので」
「ただ、私の後ろにいない方が良いでしょう、特に火事が起きたときには」

♪「How long is this been going on♪」(いつからこの状態なんだい?)
「私はこの障害が有名になる前からこの状態です」

「最後に、近ごろ私が練習しているモノマネで締めようと思います」
「ごきげんよう、皆様の女王です」(女王陛下っぽい音声で
「Lost Voice Guy に票を入れるよう命令いたします」
「さもなくば、コーギーが票を奪います」
(女王陛下は実際にコーギーを飼われていることで有名)

「観客の皆様、ありがとうございました」
「とても素晴らしい視聴者様たちでした」
「仮にそうでなかったとしても、この時点ではもう音声を変えられませんので」


グランドファイナルでのパフォーマンス

お顔どうしたの!?!?!?
すごいケガしているじゃない……(;・ω・)
と、思ったら嬉しすぎてホテルに戻った時にコケたそうです
https://youtu.be/6mLCdF1eFoo?t=42
何やってんだよめっちゃ心配したわ(;^ω^)

以下、彼のジョーク全訳
「みなさん、こんばんは」
「皆さんが何を考えているか、分かりますよ」
「『有名になっていい気になってる。整形をしたようだ。しかもサイモンの様に酷い』」
補足すると、『let it go to one’s head』で『いい気になる』という意味があって
ここでは『fame has gone to his face』と言っているので、『有名になっていい気になってる』という意味
加えて『Face lift』で『整形』を意味していて、直前の良い気になるの「Face」とかけている
http://www.eigowithluke.com">参考文献http://www.eigowithluke.com
その上で、サイモンの様に酷いって言うのは、サイモンがヒゲ剃ってイメチェンしたから?
ここちょっと分からなかった

「本当は、準決勝で1位になった後」
「私はバーでお祝いをしたのです」
「皆さんが私に「飲み物のおかわりは良いのか?」と聞いてきたのですが」
「私が『No』と打ち込むまでの間に、もう一杯持ってくるのです」

「そして、とうとう私は倒れてしまいました」
「なので、今は『Lost Balance Guy』バランスを失った男として通っています」

「観客の皆さんとコンピューターを使って会話をするのはとても難しいことです」
「なので、ヤジを飛ばさないでください。さもなくば一晩中一緒にいましょう」

「しかし、私は話をしたい人がいます。……こんばんは、デイビッド」
「あなたはこのジェネリックな街、あるいは都市で良い時を過ごしていますか?」
デイビッド「過ごしているよ、ありがとう」

Lost Voice Guy「…………」ポチポチポチポチポチポチポチポチポチ
「…………(あくび)」
「…………」ポチポチポチポチポチポチ

「Good (それは良かった)」
(ここ大好きwww)

※ちなみに、ここでのジェネリックは、作り物というか、量産型〇〇ぐらいのニュアンス
一人有名な歌手が生まれたら、それの模倣品みたいな量産型歌手が生まれるように
面白みのない、退屈な模造品的なニュアンス
量産型Eurovision歌手なんかを「Generic Eurovision Shit」とか表現してる人がいて
まあ、そんな感じ
ここでは、ロンドンの中でもこの退屈な街、と言った感じか?

「観客の皆さんが私を凝視して笑いものにできる立場に」
「どうして自ら進んでなったのか、そう尋ねる人もいらっしゃいます」
「それが真実です。どうせ毎日起きることなのですから」
「でも、今は貴方たちが私に見られる番ですね」
機械音声がごちゃってなって聞き取れないけど、そんな感じかな?

「それに、私は有名人になりたかったからでもあります」
「私が最初に始めたのは、障がい者によるステップスのコピーバンドです」
「私たちのバンド名は「ランプ」でした」
Steps はイギリスのポップグループ
ここでは、声も出せないのにって言う自虐以上に
バンド名が「ランプ」つまり街灯の様に突っ立っているだけでステップも踏めない
って言う意味での自虐ジョークかと思う

「The X Factor に出場してジャッジの表情を見てみたいものです」
「私が歌えないと知った時の顔、あるいは踊れもしない、もしくは喋れもしない」
「しかし、もし私がThe X Factor に出場したらどうなるのかをお見せしたいと思います」

Elton John の I'm Still Standing に合わせて
機械音声を再生し始める

これ結構、歌詞がぴったし彼に合う曲だから
ぜひ歌詞も読んでおいて欲しい
スタンディング・オベーションになる意味が分かると思う
http://www.nextenglish.net/im-still-standing-elton-john

「最後に、皆さんは私がパフォーマンス中、タブレットで何を打っているのか」
「それが、とても気になっていることでしょう」
「実は、この3分間、ずっと自分に投票し続けていました」
本当に公式アプリでできる投票システムに、しっかりと投票権全部使って投票してる

「みなさん、障がい者に対して気持ちよく笑えたことでしょう」
「それでは、ごきげんよう」


ウィニングスピーチ

デック「ジャッジに言いたいことはありますか?」
LVG「ジャッジと視聴者の皆さんから沢山の支援と愛を頂きました」
LVG「とても光栄に思っています」
機械音声の終わりのタイミングが掴めず、若干、次を待つデック
デック「英国王室の前でパフォーマンスをすることになるけど、どう思いますか?」
LVG「クイーンの前でのパフォはとても楽しみです」
ボヘミアン・ラプソディを聞いた時からのファンなので」

待って、それ違うクイーンwwww


全体の感想
改めてこうして最初からLost Voice Guy こと、リー・リドリーのパフォーマンスを見ると
ほんと毎回全く違うネタを持ってきているというか
毎回 iPad を使っているからこそできるネタを持ってきてるんだけど
マンネリ化しないように、工夫しまくっているのが分かる

オーディションの時は、駅のアナウンスや受付の機械音声ネタを持ってきて
セミファイナルでは歌を再生しながら、その歌詞に合わせたネタや
女王陛下っぽい機械音声を「声マネ」と言い張って見せたり
そして、決勝戦では iPad で打ち込みをしなきゃいけないことを前提に
デイビッドのコメントへの返信にワザと長めにボタンを連打したり
公式アプリで自分に投票していたり
全く同じパフォーマンスはやっていないから面白い

本当に、ネタがマンネリ化しないように
色んな工夫を凝らして、持ってるカードを最大限生かしたコメディをしている

脳性麻痺という障害、マイナス要素をプラス要素に変える勇気と力がある
って言うのはもちろんだけど、一番すごいのはそこじゃないと思う
単にハンディキャップだけを武器にするんじゃなく
人を笑わせようと真剣に考えてパフォーマンスしているところが
彼の最大の魅力なんだと思う

彼が優勝したことで、コメディアンだけでなく
本当に色んな人が勇気をもらっただろうなと思う
改めて、彼の優勝を祝福します

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COMMENT

コメディアンかつ障害者での優勝とWの初優勝となったわけだけど

この娘思い出したわ

https://m.youtube.com/watch?v=uwTpbRPT4HU

2016年のルーマニアゴットタレントで優勝した子なんだけど

見ての通り両腕がない

先天性の障害で、生まれたときにすでに腕がなく、それがために母親に捨てられ3歳まで喋ることができず4歳まで歩けなかったらしい

出場当時13歳だったらしいんだけど、生まれつきのハンディキャップを背負っている上に、考えただけでも投げ出したくなるような生い立ちなのに

そんなことを全く感じさせないんだよ

この子の歌唱が素晴らしいのももちろんだけど、普通の人なら考えることすらない『普通』ができない人生って想像すらできない苦しさがあるだろうにさ



Re: タイトルなし

> 通り酢ガリさん
演奏開始からしてもうスマイリーが泣きそうになってますね……
そして、背景を色々と想像させるけど、想像できるよりも絶対壮絶な人生を歩んで
それでも、優勝までいたともなると、本当に、並みの人生とは比べ物にならないものがあるんでしょうね
> そんなことを全く感じさせないんだよ
でも、バックグラウンドの情報が全くなければ、確かにそう思ってしまうでしょうし
バックグラウンドを知っていても、そう思わせるほど、そこに全部が詰まってそうに思えるし
そう言われてみるとLost Voice Guy もそうですけど、ラストの喜びの裏に在る物は
私たちには想像もできないものがあると思いますね

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