Saara Aalto のアルバム『Wild Wild Wonderland』がアルバム単位で一つの物語を作ってた! ~全楽曲レビュー~

サーラの新作アルバム『Wild Wild Wonderland』
早くても2週間はかかると思われていたのに8日で届いた!

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CDの色彩が凄い毒々しい!! サーラっぽい!!
さて、前回の公式サイトからの注文の仕方で問題なく届いたので
ご報告も兼ねてレビューしていきます
前回の注文の仕方記事はこちら
サーラ・アールトのアルバム『Wild Wild Wonderland』のCD盤を注文した ~CD盤の購入の仕方について~
http://sheilabirlings.blog33.fc2.com/blog-entry-5836.html

それでは、さっそく中身や曲を見ていきましょう!
まずはCDの前に、同梱されたおまけについて!

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輸入CDを購入すると稀に良くついてくる
微妙に扱いに困るサイズの絵葉書カード!

Alice Fredenham のアルバムを買った時にもついてきたの思い出すなあ
アルバムのケースよりも大きいから、微妙に置き場に困るんだよねwww
でも、このアルバムには絵葉書よりもすごいおまけがついてきている
The X Factor 時代やそれ以前を知ってる人ほど嬉しいおまけだけどね
(それについては後述する)

収録楽曲一覧
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これ全楽曲聞いてみた感想なんだけど
サーラ・アールトっぽいって言うよりか
UKガールズバンドっぽい感じがやたら強い

共同作詞家の名前を検索してみたら、スウェーデン人の作曲家と肩を並べて
カイリー・ミノーグ、スパイス・ガールズとかに楽曲提供してる
名だたる英国人作曲家が参加してる様だった
作曲家についてはそこまで詳しくないけど
英作曲家のRichard "Biff" Stannard が参加している曲があったりもする
てか、カイリー・ミノーグに曲を提供してる作曲家が複数人参加してるっぽい
特に、『Dance!!!』は、スウェーデン人がプロデューサーになってるけど
Now That's What I Call Music とかで聞くような、イギリスのポップアイドル臭がする

それでいて、全楽曲サーラっぽさを感じさせる曲になってる
総合プロデューサーがサーラ自身だから
どの曲のクレジットにも、必ずサーラの名前が入っているけど
例えクレジットがなくても、サーラらしさを感じるだろうなって思う
歌詞の内容がサーラらしい歌詞になってるって言うのもある
いくつかの曲は、やっぱりサーラが作詞したんだろうなって思わせる曲だし
曲の方向性やメッセージの基礎は全てサーラが手がけてるようだからね
でもそれ以上に、イメージが統一されているからサーラらしいと思うんだ
具体的に言うと、Eurovision 代表曲になった『Monsters』からアクを取って
ポップ感とキャッチーさを強めた曲で埋められているっているんだね
サーラ・アールト好きで
UKアイドルポップス好きならまず間違いなく好きになる

フィンランドらしい曲がどんなものかは分からないけど
少なくともこのアルバムは英ポップスだと思うよ

そして、この手のアルバムを買ってよく思う事なんだけど
目玉の曲よりも、別の曲の方が最終的に一番気に入る
アルバム購入あるあるだと思うんだけど
特定の曲が好きで、その曲の為にアルバムを買ったら
むしろ最初に狙ってた曲は最終的に一番印象が薄くなって
事前に調べてもいなかった曲の方に惹かれまくるという
あるよね? みんなもそういう経験


全楽曲レビュー
1.Monsters
これ曲目の並びが地味にすごくて
アルバムの表題曲『Wild Wild Wonderland』が一番最後で
初っ端はESC2018 のフィンランド代表曲に決まった『Monsters』なんだよね
んで、全楽曲の歌詞をサラっと読んでみた感じ
一つの物語になってる
作詞センスが凄いわサーラ

2.HÄN
『Monsters』と同じく、スウェーデンの作詞家が共同制作したこの曲
タイトルはフィンランド語で「彼女」って言う意味があるらしい
かなり激し目、というか、怒りを感じさせる楽曲になっている
ライナーノーツ兼歌詞ノートには、中指を立てているサーラの写真が写っていて
ただし、誰かに向かって中指を立てるのではなく
中指に向かって怒りをぶつけているかのような写真になっている

歌詞の内容は
「鏡に向かって『アタシはすごいんだ』って語るのはもう疲れた」から始まる
自分自身の内面との対話がテーマになっている
そして、語る内容は『Monsters』の続き
その後の物語が『HÄN』で描かれているように感じる
自分に嘘をつくのはやめるって決めたから、立ち上がる曲になっている

3.DANCE!!!
楽曲制作陣は、ここ以降は全て違う人たちになるけど
ここまでの3曲はほとんど同じメンバーでの制作になっている
それもあってか、ここまでがこのアルバムの第一章かの様になっている
楽曲は、他者からの束縛から解放される『Monsters』
自身の呪縛から解放される『HÄN』とは一変して
かなり明るめでアップテンポな楽曲
タイトルからして楽しくなること間違いなしな曲だけど
この曲は全13曲中でも、特に英ポップス臭が強くて
特にサビなんかは80~90年代の、いい意味でダサいイギリスらしさがある

ただ、この曲の歌詞は、前2曲の自分を縛る鎖と枷から解き放たれて
誰から何を言われようとも、自分の好きなように踊る様が描かれている
例え他人が、「お前のせいで良いことが悪いことになった」と言ってこようが
「私といれば悪いことも良いことになる」と自信を持って自己を表現する
まさに今のサーラ自身を表現した楽曲になっている

ちなみに、ライナーノーツにものすごく意味深なことが書かれてあって
サーラがかつてThe X Factor でボーカルトレーナーに言われた言葉
「Don't try and be who you think people want you to be. Be you」
「人から求められる人物になろうとせず、自分らしくありなさい」

あの言葉を、サーラなりにかみ砕いて、この曲を聞く人にメッセージとして送っている
サーラの中での、The X Factor による影響強すぎだろ

そして、歌詞のラストは
「Week (弱い)」な自分を抑えることにストレスを感じないで
自分の中の「Freak (才能)」を開放して
で終わるあたりが意味深で好き(※才能は意訳

4.Queens
ESCフィンランド代表曲候補の1つ
以前、この曲を和訳した時に
サーラが女王として君臨するまでの『Monsters』
女王として君臨した後の『Queens』と書いたけど
『Monsters』と『Queens』の間に2曲挟まると、まさにそんな感じ
他人が決めたルールに屈することなく
自分たちの価値観を世に認めさせる曲
という意味では、『DANCE!!!』の歌詞とも直結する内容にもなっている

5.Half A Heart
ライナーノーツでは、運命的な出会いによって自分の中の足りない部分が埋まる
みたいなことが書かれてあるんだけど
歌詞の内容的には、「貴方は私が女王であるかの様に接してくれる」
「私は今天にも昇る気持ちだわ」って内容になっていて
ぶっちゃけ、前の4曲からの繋がり的に、天狗になってる内容のように見える
ただ、前に『Queens』が実はサーラの奥さんとの想いについて語ってるのではないか
とも考察したことがあって、それ繋がりでの
半分ずつのハートがくっついて完全な形になる
という歌詞なのかもしれない

ちなみに、割と激し目な曲で、ガールズバンド系の激しい曲っぽく感じる

6.Dance Like Nobody’s Watching
意外にもピアノバラード
ライナーノーツに書かれてあるのは一言
「YOU ARE BEAUTIFUL ♡」(原文ママ

『Monsters』『HÄN』『DANCE!!!』がサーラの歌手として成功するまでの人生
他人からの評価で傷ついていたところから奮起し
挫けようとも、決して諦めずに戦った自伝としての3部作なら
『Queens』『Half A Heart』『Dance Like Nobody’s Watching』は
奥さんとの恋愛三部作かもしれない

ちなみに、さすが元々ディズニープリンセスを目指していただけあって
めちゃくちゃ綺麗な曲

7.Sirens
タイトルは『沈黙』や『静けさ』を意味する『サイレンス』だけど
歌詞の内容は全くの逆で、辛いことがあれば声を上げろ
ライナーノーツには
「誰かに助けを乞う事を恐れる全ての人へ」
「あなたは決して一人ではないのですよ」

ESC2018のルーマニア代表The Humans の『Goodbye』
マルタ代表Christabelle の『Taboo』に近いテーマ

個人的に曲の雰囲気も歌詞の内容もどっちも好きで
このアルバムの中では表題曲と並んで一番好き


8.Don’t Deny Our Love
割とタイトル通りの楽曲
貴方が私の事を笑わせてくれた時、貴方に恋しているって気が付いた
アタシはその事に嘘をつけない
って言う歌詞で、恋愛楽曲
ただ、曲のイメージはEDM系

この曲は、全楽曲の中でも、特に遊びが多い楽曲だと思う
音楽の中の、音使いの豊富さもそうだし
サーラにできる技術的な面での歌唱の豊富さも多い
かなりまじめな雰囲気と、まじめな歌唱なのに
不思議と、制作時は一番楽しんで作ってそうって思わされた
メロディライン的にはサーラらしい雰囲気があって
そこにスタイリッシュさを入れた感じか


9.My Touch
『Don’t Deny Our Love』のスタイリッシュさを増量させて
更にサーラらしい奇抜さにも磨きをかけた曲
『Monsters』の持つアクの強さや毒々しさはなく
刀の様に冷たく鋭い切れ味と一つの道を極めたようなイメージのある曲
Netta の『TOY』から怒りと毒々しさを失くして
サイバーパンクな近未来のネオン色があるような曲


10.Walking On Nails
本当は貴方の事を愛しているのに素直になれない
素直になろう、本当の事を言おう、全部打ち明けよう
でもそれが簡単に出来たらこんなに苦しい想いはしないんだ
誰かを愛するという事は、釘の上を歩くように心苦しい事

前の2曲、『Don’t Deny Our Love』『My Touch』で
スタイリッシュなEDMが続いていたけど
この曲はアコースティックギターの音色が特徴的な
穏やかなEDMって感じの曲になっている
前の2曲と大きく違っているのは、次の曲に繋げるためかもしれない

11.Domino
ESC候補曲、最後の刺客
曲の内容は以前、和訳記事を書いたから割愛するけど
アルバムで聞くと、『ドミノ』単体で聞くよりも
『Walking On Nails』と続けて聞く方が作品世界がより心に染み入る

『Domino』は『Monsters』『Queens』と並ぶ
ESC候補曲の内の一つではあるけれど
『Monsters』と『Queens』が似たようなジャンルやテーマの曲になっているのに対して
『Domino』だけは異質で、唯一ストレートなラブソングとなっていた
しかし、アルバム単位で見てみると
『Queens』『Half A Heart』『Dance Like Nobody’s Watching』で
『Queens』三部作が構成されるのと同じように
『Don’t Deny Our Love』『Walking On Nails』と
そしてこの曲『Domino』で3部作が構成されているように思う
何せ、一度恋に落ち始めたらドミノ倒しのように抑制が効かないし
貴方の事が好きだって言う気持ちを隠すのは釘の道を歩くように心苦しく
そして、貴方が私を笑わせてくれた時から恋に落ちている物語なわけだから

ちなみに『My Touch』は歌詞の内容がアグレッシブすぎて
ちょっと4部作として当てはめにくいような気がした
聞いてて飽きさせないために、音楽的な波を作ったのかもしれない


12.Wild Wild Wonderland
アルバムの表題曲でありながらにして、最後に収録されている曲
歌詞の内容は、月の『Monsters』に対する
太陽の『Wild Wild Wonderland』

極端な話、めちゃくちゃ明るい『Monsters』
ものすごくポップで、ものすごくキャッチーで、メロディラインに遊びがあって
パワフルに歌ったり、裏声を使ってみたり、ストレートに歌ったり
歌詞の中に『Monsters』と対比させる部分があったり
サーラが楽しいだけのお茶会に呼ばれたような曲だ
そして、エンディング曲としてこれ以上なくピッタシはまる曲でもある

ライナーノーツに書かれてあるのは
「あなたの夢って何?」
「あなたにとっての不思議の国って?」
「あなたの人生は今ここから始まる」


ワンダーランドへようこそ
これまでさんざんサーラのワンダーランドを見せてきて
アルバムの最後の最後に持ってきた曲は
聞き手を銘々のワンダーランドへと誘う曲
私はワンダーランドへ辿り着いた
夢は叶う 次はキミの番だ


最初に持ってくるべき曲を、一番最後に持ってくることで
まだ形になっていない夢を応援するアルバムになっているって言う事だ
そういう事なんですね、サーラ?
あなたと言う人は、ふふっ……

とかって思いながら
ライナーノーツ最後でもあるこの曲のページを畳むと、ブックレットの裏に
『Wild Wild Wonderland』という曲と
このアルバムを通した、サーラからのメッセージが現れる

このアルバムは、私(サーラ)の人生と、私の思考を表現したものになっています
私は私自身に、そしてあなた達みんなに証明して見せました
あらゆることは可能なのだ、という事を
Wild(思うまま)に、自由に、自分の想像力と夢を大きく使えば
人生は貴方のワンダーランド(理想郷)になります
同時に、前向きでい続ければ
きっとあなたの周りのWonders(幸せ)が見えてくるでしょう
あらゆる扉は素敵な旅へ貴方を導きます
貴方に飛び込む勇気があるのなら
あなたは試練に直面することもあるでしょう
それも、決して簡単ではなく、痛みを伴うものになるでしょう
だけど、貴方に情熱があるのなら、限界などないのです
このアルバムは貴方が強さと勇気を探す物語です
(サーラ自身の物語ではあるけど、同時に聞き手の物語でもある)
皆さんが銘々の『Wild Wild Wonderland』を探せることを祈ります

その後で、サーラから関係者への感謝の言葉が
ものすごく長々と書き綴られている
一人一人に贈ってるんだものそりゃ長くなるわ

ボーナストラック No Fear
ライナーノーツに書かれていないボーナストラック
ボーナストラックとは言え、ラストでこの曲が来るのは憎い演出
このアルバムを制作するどころか、2016年に発表した曲が
歌詞の内容的にこのアルバムのイメージに合うことになるとは

ボーナストラックだから、色々と異質
てかこの曲って、2016年の国内予選じゃ、視聴者票でぶっちぎりの1位を取ってたのか
当時、相当な煮え湯を飲まされたことだろうな
でも、2016年に代表になってたら
このアルバムWWWが作られなかっただろうなと思うと
色んな運命と縁を感じるな


余談
明日新作シングル来るらしい
めっちゃカッコよさそう

Saara Aalto 公式サイト
www.saaraaalto.com
公式ツイッター
https://twitter.com/saaraaalto
YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/user/saaraaalto

http://sheilabirlings.blog33.fc2.com/blog-entry-5836.html">サーラ・アールトのアルバム『Wild Wild Wonderland』のCD盤を注文した ~CD盤の購入の仕方について~
http://sheilabirlings.blog33.fc2.com/blog-entry-5836.html
『Monsters』和訳・歌詞解釈と考察
http://sheilabirlings.blog33.fc2.com/blog-entry-5779.html
『Queens』和訳・歌詞解釈と考察 EX
http://sheilabirlings.blog33.fc2.com/blog-entry-5777.html
『Domino』和訳・歌詞解釈と考察 EX
http://sheilabirlings.blog33.fc2.com/blog-entry-5778.html
UMK2018 ~サーラ新曲お披露目会~
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